クリーンエネルギー政策

国際気候イニシアチブ

ドイツは気候保護に対する世界第2位の資金提供国である。ドイツの気候資金が、効率化対策、自然エネルギーへの資金提供、E-モビリティなどを可能にすることで、気候変動を緩和する行動を促進している。それにもかかわらず、ドイツは政府開発援助(ODA)の出資額では、国際的に合意した国民総所得(GNI)0.7%という目標に遠く及ばない。2013年の実績は0.38%程度であるが、この数字は2008年からほとんど変化していない。

ドイツは昔から気候保護への最大資金提供国の一つである。それにもかかわらず、他のほぼすべてのOECD加盟国と同様、ドイツも、国民総所得の0.7%を政府開発援助に充てるという1970年代初めになされた多国間協定では目標に遠く及ばない。2013年から推定で20億ユーロにのぼるドイツの予算が、発展途上国における気候保護および適応のために確保されている。

2010年に、エネルギー・気候基金(Special Energy and Climate Fund)が、国家気候保護イニシアチブおよび国際気候保護イニシアチブ(現在は気候イニシアチブと呼ばれる)とともに策定された。これらは主に排出量取引から資金を調達して、気候変動を緩和する活動を促進する。いくつか例を挙げると、効率のよい冷却システム、小型コージェネレーション設備、低所得世帯向けのエネルギー監査、小企業向けのコンサルテーションネットワーク、そして将来的には高効率の生産技術や生産方法などがある。

国際気候イニシアチブ(ICI)は、ドイツ国外の先駆的なプロジェクトやアドバイザリー業務に融資を行う。2013年の1年間で、394件のプロジェクトが資金提供を受け、総額は14億5,000万ユーロにのぼった。さらに、実施機関やその他の公的・民間部門の財源からも16億ユーロの資金が提供された。ICIは、気候政策、エネルギー効率、自然エネルギー、気候変動への適応、森林伐採や生物多様性の損失を削減することに焦点を当てる。 公式ウェブサイトによると、 最も重視されるのは「国際的な気候保護の形の構築を支援する活動、透明性、そして個々のプロジェクトを超えて影響を与える革新的で転用可能な解決策」である。毎年、発展途上国、新興工業国、体制移行国において数多くのプロジェクトが選定され、支援を受けている。

多額の資金が、E-モビリティ、新規発電所の効率化、そして(2014年から始まる)エネルギー集約型産業に対する電力価格を低く抑えるための補償に使われる。環境保護者は、資金提供の対象が電力会社と自動車メーカーに偏っており、省エネや温室効果ガスの削減にはほとんど残らないと言う。炭素排出権の価格の低さも、もう一つの問題である。2012年の排出量取引による収益は期待された額のわずか半分の約3億5,000万ユーロであった。2013年には、基金の予算が約20億ユーロに増えた。2014年の炭素価格は1 トン当たり7ユーロ前後と依然として低く、想定していた30ユーロをはるかに下回った