エナギーヴェンデの歴史

欧州司法裁判所の判決:固定価格買取制度は国庫補助金ではない

2001年、欧州司法裁判所は、固定価格買取制度に「国庫補助金」の性質はなく、したがって違法な補助金とはならないと判決したことにより、自然エネルギーが急成長する道が開けた。

固定価格買取制度が、特に、風力発電を急成長させたため、従来の電力業界は政策の正当性に異議を申し立てる決定をした。EUのカレル・ファン・ミールト競争政策担当委員が、固定価格買取制度は違法な補助金であるとの考えを公然と表明し、当時のドイツの電力事業者プロイセン・エレクトラ(2000年にバイエルンベルクと合併しエーオンエネルギー社を設立)は、固定価格買取制度に異議を唱え法廷で争うことにした。最終的に欧州司法裁判所に持ち込まれたが、2001年に固定価格買取制度に「国庫補助金」の性質はなく、したがって違法ではないと判決された。

欧州司法裁判所が説明するように、自然エネルギーは「環境保護に有効」で「欧州共同体とその加盟国が闘うことを誓った気候変動の主な原因の一つである温室効果ガスの排出」を削減するという理由で、EU加盟国は、民間の電力事業者に「その種類の電力の実際の経済価値よりも高い最低価格で」自然エネルギーを購入することを義務付け、消費者に「その義務から生じた経済的負担を分配」できる。

平たく言えば、固定価格買取制度は、実際に大手の電力企業も含め誰でも利用でき、どの市場関係者も差別されることがないため競争を歪めない、と裁判所は基本的に判決したのである。それどころか、固定価格買取制度は、欧州全土で支持される共通の利益目標を達成するために、不利益となるエネルギーよりも、そうでない特定のエネルギーを促進する。特に、特定の企業が政府から支払いを受けるわけではないので補助金ではなく、買取コストは納税者ではなく料金支払者に転嫁され、政府の予算項目には入っていないという理由で補助金にならない。