エナギーヴェンデが必要な理由

エネルギー輸入の削減

ドイツはエネルギーの3分の2を輸入に依存している。自然エネルギーとエネルギーの効率化によって、輸入を大幅に削減し、国のエネルギー安全保障を強化することができる。

2013年のドイツのエネルギー輸入額は、総輸入額の11%に相当する約900億ユーロだった。ドイツはエネルギーの3分の2を輸入で賄っており、ウランも輸入している。ドイツ連邦環境省の推定では、2010年だけで67億ユーロ分のエネルギー輸入が自然エネルギーによって削減できた。ただし、その自然エネルギーの大部分は電力と熱であり、ドイツ国内の自然エネルギー由来の自動車燃料の生産が占める割合はわずか5%程度だった。

エネルギーの効率化によっても、エネルギー輸入を大幅に削減することができる。ハイデルベルクのエネルギー環境研究所(IFEU)が経済構造研究所と共同で行った研究によると、より高効率なエネルギー消費を伴うシナリオを実現すれば、効率向上のないシナリオと比べて、2030年までにエネルギー輸入額を40億ユーロ削減することができる。しかも、その削減額はその後も増加するという。この点で、エネルギーを転換することはエネルギー安全保障の強化にもなる。

エネルギー安全保障の重要性は、近年のロシアとウクライナの紛争によっても浮き彫りになっている。フラウンホーファーIWES(風力エネルギー・エネルギーシステム研究所)による2014年の調査では、自然エネルギーの導入が拡大すれば、2030年までにはドイツがロシアから輸入するガスの消費量分を賄えるようになることが分かった。