質問と回答

ドイツにはどれだけの電力貯蔵が必要なのか?

2014年にドイツは、電力貯蔵を追加しなくても、風力発電機(8.6%)と太陽光(5.8%)による電力を14%以上増やせることを実証した。ただし、必要な貯蔵量は、自然エネルギー電力のみに対応するのではなく、柔軟性を欠くベースロードと組み合わせた断続的な風力と太陽光の比率に対応する。一般に、この10年以内に電力貯蔵が大きな問題になるとは考えられない。

短期的には、ドイツは大量の貯蔵を必要としないだろう。2012年前半からの実発電量の統計に基づき、エネルギーの専門家であるベルナール・シャボが推測したところによると、(現在の目標である)風力46 GWと太陽光52 GWを合わせた将来の発電量が55 GWを超えてピークに達することは通常なく、つまり、あと数年後の発電容量がこのレベルなら、発電した電力のほぼすべてが消費されるため、大量の電力貯蔵は必要ないのである。

2013年、フラウンホーファーISE(太陽エネルギーシステム研究所)の調査により、約62 GWの風力と75 GWを少し上回る太陽光が導入されるのであれば、現在の稼動不可欠な容量20 GWと併せて、不安定な風力と太陽光の電力を99%消費でき、貯蔵は必要ないことが分かっている。ここでの「稼動不可欠」とは、ドイツの従来の発電所がこれ以上は下回れないというレベルを意味する。しかし、この稼動不可欠なレベルが5 GWに削減されると、ドイツは100 GW近くの風力発電とおよそ120 GWの太陽光発電を導入することができ、しかもこの電力の99%を消費して貯蔵しないで済ませることができる。

電力消費レベルが40~80 GWの場合、上記の目標が達成されても、ドイツでは依然として調整可能容量80 GWのほぼ全量が必要になるだろう。問題は、このような増加する調整可能容量がほとんどいつも使われないことで、こうしたシステムの採算が取れなくなることだ。解決策として、容量支払制度と戦略的予備力が提案されているが、実施する政策やその内容については不明である。2015年、ドイツ政府は容量市場の提案を却下した。

さらに、数多くの柔軟性オプションが開発されている。たとえばエネルギー集約型企業の需要側管理、柔軟なバイオガスプラント、スマートカスタマーソリューション、あるいは風力および太陽光の余剰電力を地域熱供給システムに供給するという革新的な最新のパワー・トゥ・ヒート(power-to-heat)技術などがある。こうした柔軟性オプションが、エネルギーサービス会社の新たな市場を創出するだろう。